2024/05/02 歌謡曲が好き もくたま特集 岡本舞子 80年代歌謡曲 楽曲紹介

岡本舞子さんのシングル楽曲を聴いてみる


目次
  1. 1984年08月05日 見知らぬ国のトリッパー
  2. 1985年04月25日 愛って林檎ですか
  3. 1985年08月01日 ファンレター
  4. 1985年11月01日 11月のソフィア
  5. 1986年02月21日 憶病なヴィーナス
  6. 1986年06月21日 ナツオの恋人ナツコ
  7. 1987年01月21日 さよならペガサス
  8. 配信

今週のもくたま特集は岡本舞子さんを聞いてみます。子役出身でピンポンパンにも出演されていたとのことですが、残念ながらその頃の記憶はワタシとしてはありません。
日本テレビ系のアニメ「魔法の妖精ペルシャ」のテーマ曲でデビューしていますが、こちらは「プレデビュー」の扱いのようですね。
アイドルとしてのデビューは1985年、キャッチコピーは「今、 とっても JUICY AGE」だそうです。7枚のシングル、2枚のアルバムを残されており、先日より各配信が開始されました。


アーティスト検索:岡本舞子
https://www.thursdayonion.jp/search.php?aid=xzAJbJnuZSCP2O5A%2FdEfSA%3D%3D

では、まず、そのプレデビューのアニメテーマから聞いていきましょう。

見知らぬ国のトリッパー
岡本舞子
2023/12/27 1722187070

1984年08月05日 見知らぬ国のトリッパー

申し訳ないのですが全くアニメの記憶がないのです。まだ13歳だったと思われる岡本舞子さん、すごくいい!楽曲もアニメアニメしていないのもあって、予想していない良曲です。この頃にはアニメとはいえ主題歌にもチカラが入っているともいえましょうか。Bメロの弾ける感じが好みで、さらにサビも落ち着いていますし、高音も綺麗に出ているボーカルも若さが溢れています。

Track:1 見知らぬ国のトリッパー
作詞:佐藤純子
作曲:馬飼野康二
編曲:馬飼野康二

B面はエンディングテーマですが、こちらの方が明るいアニメ主題歌!って感じです。こちらがオープニングかと思ったらジャケット上はそうではないのですね。呪文のような歌詞も含めてこちらの方がずっとアニメしています。魔法使いさんですから、困った時に助けてくれるんですね。ワタシゲスなお願いしちゃいます()

Track:2 ラブリードリーム
作詞:佐藤純子
作曲:馬飼野康二
編曲:馬飼野康二

ラブリードリーム
岡本舞子
2012/11/21 1722187070


愛って林檎ですか (2017 Remastering)
岡本舞子
2012/11/21 1590793716

1985年04月25日 愛って林檎ですか

さて、アイドルとしてのデビュー曲です。まずタイトルがイカしています。愛って林檎ですかですよ。林檎はそらでは漢字で書けません。哲学ですよフィロソフィーですよ。
まず、楽曲は落ち着いていて、すごく好みです。阿久悠先生、アイドルのデビュー曲に難しい漢字やフレーズを散りばめています。そしてサビの切なそうな歌い方がグッと来る。14歳の子にはすごく大人っぽい感じがします。でも、その大人っぽさを歌わせたくなるような子だったのかなとも思います。何度も聞いたことがある楽曲ですが、改めて聞くといい曲だなぁ。この「大人」の印象が彼女をもしかすると苦しめたのかもしれません。

Track:1 愛って林檎ですか
作詞:阿久悠
作曲:山川恵津子
編曲:山川恵津子

デビュー曲のジャケットらしく、本人のプロフィールがあります。嫌いな科目は社会と英語、好きな食べ物は果物、尊敬するタレントは山口百恵さん、宝物はファンレターという満点回答です。

この曲のB面、こんな格好いい曲だったの?って思う、驚きの楽曲です。格好いい!A面同様難しい言葉を散りばめています。14歳の子供が歌う曲じゃないけど、でも、これをちゃんと歌いこなしているように見えます。子役出身だけに大人っぽかったのか、歌のレッスンを頑張っていたのか、予想だにしない良曲です。

Track:2 桜吹雪クライマックス
作詞:阿久悠
作曲:山川恵津子
編曲:山川恵津子

桜吹雪クライマックス (2017 Remastering)
岡本舞子
2017/1/1 1590793716


ファンレター (2017 Remastering)
岡本舞子
2017/1/1 1590793716

1985年08月01日 ファンレター

その「ファンレター」という楽曲です。阿久悠先生本当に彼女を気に入って書いてるんじゃないかなぁと思うんですよ。「道に迷わせないで」「未来を一人考えないで」ってなかなか歌詞にならないですよ。でも、一人の若きアイドルがこれから人生を歩む時に応援するような楽曲だと思うんですよね。
そして、今のアイドルが歌っても全く違和感がないんじゃないかしら。というかきっと1985年には新しすぎた。自分を鼓舞したりアイドルであることを応援するような楽曲って今のアイドルにはあまり珍しくないように思うけど、この当時珍しかったんじゃないかなぁ。いい曲です!

Track:1 ファンレター
作詞:阿久悠
作曲:山川恵津子
編曲:山川恵津子

いやぁ、正直知ってる曲は「林檎」だけの状況で聞いてたんで、こんな魅力的な楽曲が次々出てくるなんて予想だにしていませんでした。B面、B面クオリティじゃないでしょ。聞いてて気持ちよくなる楽曲で、もちろんアイドルソングの基本をちゃんと押さえながら、ポップな夏を感じる、海沿いを走る車の中で聴きたい楽曲が出てくるなんて思わないでしょ。
そして岡本舞子さん、声質も気持ち良いし、この声で「ここがいいの!」って言われたら男の子イチコロですよ♪

Track:2 エデンの園
作詞:阿久悠
作曲:山川恵津子
編曲:山川恵津子

エデンの園 (2017 Remastering)
岡本舞子
2012/11/21 1590793716


11月のソフィア (2017 Remastering)
岡本舞子
2017/1/1 1590793616

1985年11月01日 11月のソフィア

ファーストアルバムを10月に発売して、秋のイメージ。ゆったりした流れの中で、秋元康さんっぽい抽象的な、どこにでもありそうな景色を描写しながらの楽曲は、これまでの2枚とは大きく変わっています。
岡本舞子さんの声、魅力的ですね。高音も気持ちいいし、少し低い部分も魅力的に響いています。失恋の曲も綺麗に歌いこなす、15歳とは思えない感じです。もちろんこの3枚で爆発的なヒットになりはしませんが、固定的なファンをつけてたんじゃないかなって気もします。

Track:1 11月のソフィア
作詞:秋元康
作曲:鈴木キサブロー
編曲:山川恵津子

久保田利伸さんですよ。まだ1985年ですよ。田原俊彦さんの「華麗なる賭け」「It's BAD」を手掛けたのと同時期にこの曲も作曲されています。
イントロからすごく格好いい楽曲で、少し岡本舞子さんには大人っぽい感じで、すごく難しい楽曲だと思うのですが、すごく頑張って、何度も歌ったんじゃないかなぁというのが見えるような感じですね。冬のドライブに忍ばせておきたい楽曲だなぁ。誰が歌ってる?って思うだろうし。

Track:2 冬が終わるまで
作詞:秋元康
作曲:久保田利伸
編曲:山川恵津子

冬が終わるまで (2017 Remastering)
岡本舞子
2012/11/21 1590793616


憶病なヴィーナス (2017 Remastering)
岡本舞子
2012/11/21 1590793616

1986年02月21日 憶病なヴィーナス

期待されていたとも思うんですよ。そして歌唱力やその佇まいから、格好良かったり、他のアイドルとは違うタイプの曲を歌わせたいと思ったんじゃないかなとも思うのです。それだけ「大人」に見えたけど、それが実際の年齢とかけ離れて見えてしまうのは、多分マイナスポイントだったんだろうなぁ。
2年目に尾崎亜美さんを起用しました。レコードジャケットも2つ折り、気合い入っています。アイドルアイドルなんだけど、どこか普通じゃない楽曲は印象的であります。結果セールスには結びつかなかった、でも、いいじゃないですか!この曲きっと誰でもが歌える楽曲じゃないですよ。カラオケ入ってても歌えませんって。

ところで「憶病なヴィーナス」って「臆病」じゃないの?って入力間違った?と思ったんですが、こちらでいいようです。プロモーションビデオ的なアニメも制作されたようですが、残念ながら見たことはありません。

Track:1 憶病なヴィーナス
作詞:尾崎亜美
作曲:尾崎亜美
編曲:今剛

アイドルの楽曲なんだよね?って再確認してしまうような、かなり高度な楽曲だと思うのです。それだけ歌わせてみたいと思わせるだけの逸材だったといえるのではないかとも思います。すごくスケールが大きくて、特にタイアップとかついてるわけでもないのに、この世界観で楽曲を作ってもらえたというのは、本人はどんな心境だったんだろうか?とも思います。どうしてもセールスがついてこなかったというのもあるので。

Track:2 夜のアリア-Starlight Dreaming-
作詞:夏目純
作曲:尾崎亜美
編曲:今剛

夜のアリア-Starlight Dreaming- (2017 Remastering)
岡本舞子
2012/11/21 1590793616


ナツオの恋人ナツコ (2017 Remastering)
岡本舞子
2017/1/1 1590793616

1986年06月21日 ナツオの恋人ナツコ

これまた全く印象の違う曲を持ってきました。えっ?これは格好いい!正直全く印象がなくて、今回正直初見のような状況で聞いていますが、俗に捨て曲がない、どの曲も格好いいし、タイトルから想像できない良さがあります。あまり歌詞の意味は気にしないにしても、歌唱がいいんで「いい!」って感じになります。結局ナツオとナツコはどうなるんだろうか?「ナツオとナツコは婚約しません それでも好きです」好きなんだけど、でも、もしかして、それがダメな御関係?

Track:1 ナツオの恋人ナツコ
作詞:FUMIKO
作曲:和泉常寛
編曲:山川恵津子

このあと7月に2枚目のアルバムが発売になるので、その宣伝が裏ジャケに入っていますが「ロスアンゼルス録音を含むニューアルバム!」ですよ。で、このB面ですよ。めちゃくちゃ格好いい。すいません、本当に今まで全くというほど聞いていなかったワタシのアンテナの低さ加減が情けなくなるくらいです。ちなみにこのアルバムめちゃくちゃいいので、よろしかったら検索ください。アルバムも配信されていますので。

言い訳をすれば、この時期にラジオでかかってるのを聞いたことがないんですよ。名前は知ってましたが、ヒットチャートに入らないよりも、なかなかラジオでかけてくれないというのは、なかなかに致命的です。
今ならこの楽曲、格好いい!ってSpotifyのおすすめとかに出てきそうだもの。もし当時にあったならね。毎度この時期の女性アイドルさんに言えるのは、もう少しするとガールポップブームがやってきますんで、その前哨戦的な意味があるのかしらね。もう少し頑張れば・・・

Track:2 ファッシネイション
作詞:松井五郎
作曲:山川恵津子
編曲:山川恵津子

ファッシネイション (2017 Remastering)
岡本舞子
2017/1/1 1590793616


さよならペガサス (2017 Remastering)
岡本舞子
2012/11/21 1590793616

1987年01月21日 さよならペガサス

さて、今のところ最後のシングルです。これまた全く印象が違う曲が出てきました。やっぱり1987年ということで、アイドル的よりも少しアーティスト寄りの楽曲をやっていきたいと思ったのかしらね。川村真澄さんはこの頃は久保田利伸さんに歌詞を提供していますし、石川恵樹さんといえば酒井法子さんの夢冒険ですよね!この直後に書いてると思うのです。
歌詞も大人っぽい。とはいえまだ16歳じゃないですか。でも大人。格好いい曲をちゃんと歌い、アルバムも出来が良かった。でも、セールスに結びつかないのは評価にならないのは、この当時でしょう。タイアップとして本人も主演する松竹映画「舞妓物語」の主題歌なのですが、なにぶんこの映画も・・・なんですよねぇ。
今ならば活動を続けていけるはずですもの。

Track:1 さよならペガサス
作詞:川村真澄
作曲:石川恵樹
編曲:奥慶一

B面がこれまた格好いいんですよ。またまた全然違ったタイプの楽曲なので、今回はとても新鮮な気分で聴き続けています。この楽曲の感じは間違いなくガールポップに繋がっていきそうで、そういう感じの活動は難しかったのかなぁ。「やりたいようにやるの!」って歌詞の通りに生きて行っても良かったんじゃないかな。本人が歌を続けたかったかどうかはわからないけど、すごくいいのになぁって今聞いて思っちゃうのです。

Track:2 素敵なフラッパー
作詞:川村真澄
作曲:中崎英也
編曲:奥慶一

素敵なフラッパー (2017 Remastering)
岡本舞子
2012/11/21 1590793616

岡本舞子さんはこの年の秋に引退。シングル7枚、アルバム2枚という非常に少ない楽曲数。そして1作だけの映画出演。子役から長く芸能活動をおこなって、大人の入口でなかなかその先が見えなくなるとは聞くところではありますが、2枚目のアルバム「ファッシネイション」は根強い人気があるとも聴きます。もう1枚、もう2枚先はどんな感じだったのかな?そんなことも思うのです。

配信
シングルAB面曲を全て追加した形で2枚のアルバムが配信されています。当サイトではシングル楽曲をまとめましたので是非聞いてみてくださいね。
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