2022/05/25 歌謡曲が好き 80年代歌謡曲 小泉今日子 楽曲紹介

友達が待っていてもFade Out



彼氏彼女の関係になるならないの時期に、グループ的に遊んでたりすると、そこから抜け出しちゃうのがスリルってのはあるよね。

ワタクシも若かりし頃というのがありまして、まだ当時は「オフ会」なんてのがあったんだかなかったんだかというお友達(当時草の根のパソコン通信的なのがあって、そこそこ電話代とシステム利用料がかかったのでお金のかかる趣味だったのだ。その集まり)と飲んでいて、意中の彼女と消えるって感じ。

今思えば、それをスリルを感じながらやっていたってことよね。大人だから、誰に気兼ねすることもないんだけど。

そんなちょっとした想い出をくすぐられる楽曲が1989年のこの時期によく聞いた小泉今日子さんの「Fade Out」

「Fade Out」小泉今日子
発売日:1989年5月10日
オリコン最高位:2位
オリコン年間チャート:1989年 91位
ザ・ベストテン最高位:8位
ザ・ベストテン上半期チャート:1989年 45位
売上枚数:10.5万枚
レーベル:ビクター
レコード番号:SV-9422/VDRS-1138/VST-10509

A面:Fade Out
作詞:近田春夫
作曲:近田春夫
編曲:近田春夫
歌唱:小泉今日子

B面:集中できない
作詞:近田春夫
作曲:近田春夫
編曲:近田春夫
歌唱:小泉今日子

集中できない
小泉今日子
1989/5/21

近田春夫さんが凄いなぁというか、「ハウス歌謡曲」ってあまり類を見ない。こういう曲もきっちりヒットするって時代を感じるわけです。凄い曲だと思う。
「今頃ディスコでは友達が私たち待っているのに」って歌詞が印象的に繰り返されているのも含めて、ミステリアスな曲です。本当に不思議な、今までの歌謡界に無かった楽曲といっていいでしょう。そして、これを「歌番組」で歌う違和感といったら、いや、決して貶してるんじゃないんです、この曲の「良さ」って、きっとその違和感から来てるんだろうなって思うんですよね。もとより7分30秒近くある長い曲ですのでシングルレコードにはショートバージョンで納められています(これはCD化されていない)なので、歌番組だとちょっと中途半端なんですよね。

そして、曲中にある「FM」この時期j-waveだったりnackfiveだったりbayfmだったりのの開局直後、ちょっと格好良いFMで流れるのに違和感が無いような、そりゃ既存の音楽番組が(特に関東圏では)古くさく感じてしまうようになっていくのかなとも思うのです。

小泉今日子さんはこの曲をリードトラックにしたアルバム「Koizumi In The House」を世に出します。近田春夫さんの全面プロデュースでキャッチコピーが『ハウスをお茶の間に』ですからね。尖っています。

このアルバムがまた、いいんですよ。

いつも新しいことに挑戦していった小泉今日子さんは90年代2000年代にも新たなアルバムを制作していきます。そしてデビュー40周年の今年、3月にNHKで放送された「小泉今日子40周年スペシャル」の完全版が6月にBSで放送されるようです。(BS8Kでは放送したようですが、4Kやプレミアムでは未放送)BS4K/プレミアム 6月11日午後10:00~11:15

自分も年齢を重ねて、当然彼女も年齢を重ねていくんだけど、どこか「こうあってほしい」という年齢の重ね方をしているようにも見えるのです。ただ、彼女が思い描いた「未来」かどうかはわからない。だから未来を作っていくんだとも思うのですね。きっと10年先20年先にも何か新しいことをやってるだろうな。そんな気がするのです。


そうそう、私の昔の恋愛は、その子とは成就しなかったのだけど、今思えば若かったから「そういうこと」をやってみたかっただけなんだと思うのね。やってみたら「そんなもんか」って。

Fade Out
小泉今日子
1989/5/21

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