「コブラ」前野曜子
発売日:1982年10月21日
オリコン最高位:-位
ザ・ベストテン最高位:-位
売上枚数:-万枚
レーベル:日本コロムビア
レコード番号:CH-113
A面:コブラ
作詞:冬杜花代子
作曲:大野雄二
編曲:大野雄二
歌唱:前野曜子
B面:シークレット・デザイアー
作詞:冬杜花代子
作曲:大野雄二
編曲:大野雄二
歌唱:前野曜子
残念ながら当時「アニメの曲」というのはなかなかヒットしないという面があります。
1978年の沢田研二さん「ヤマトより愛を込めて」がアニメ主題歌でヒットした最初とは思いますが(これもサウンドトラック版は沢田研二さんの歌唱した版を使えないなどいろいろある)かなり例外的ではないかとも思います。テレビアニメの主題歌では杏里さん「CAT'S EYE」が初のオリコンチャート1位と思いますし、その後はTM NETWORK「Get Wild」、斉藤由貴さん「悲しみよこんにちは」などメディアミックス的戦略でアニメ主題歌がヒットする形もできてきます。
しかし、前野曜子さんがどういう理由で「コブラ」の曲を歌うことになったのかは、ご本人がこの曲が番組で使われていた頃には闘病し1988年に亡くなられていますし、なにかインタビュー記事のようなものがないかと探してみた限りはそのようなものが見当たりません。自身の最後のシングルレコードが、自身の写真も使われないジャケットであるのは、少し悲しくもありますし、いや、アニメの主題歌として全うしたとも言えるかなとも思うのです。
この曲が私に与えた大きな印象は、世の中にはヒットチャートにない曲にも「自分にとって好きな」曲があるということです。もちろんヒットチャートは指標の一つですから、そこから好きな曲ができていくのは当たり前なことでもあります。しかし、なかなかテレビ、ラジオで取り上げられない曲に、自分のこのみな楽曲があるんだということが小学生の時代にわかったことはものすごく大きいことだと思います。
我が家はレコードを買ってくれるような家では無かったし、やっと入手できたラジカセで聞く音楽になかなか入ってこない楽曲でもあります。それは「アニメソング」だから軽じられたとは思いませんが、なかなか当時それを載せるメディアが無かったというのもありましょう。そして配信の時代になった今、残念ながらiTunesにもSpotifyにもないこの楽曲を「発見」してもらうのはとてつもなく難しいことです。
大人になって、やっとこの曲をフルコーラスで聴くことができた時。感動しましたね。
さて、当時のシングルレコードはかなり入手困難でありますし、配信などもされていません。CDとしては前野曜子さんの1982年のアルバム「TWILIGHT」を2012年にリマスタリングして発売されたGreenwood Records発売、企画番号GRCL-6018のものに「コブラ」と「シークレット・デザイアー」そしてホテル・ヨコハマのノベルティとして限られた枚数しか配布されていない「潮風のメロディ」が含まれています。(配信ではこの3曲が省かれています)この「潮風のメロディ」がまたいいのですよ。
Greenwood Recordsは「埋もれた音源の復刻と制作販売」ということで、なかなか配信されない楽曲を発売されています。
Greenwood Records
http://www.greenwood-records.jp
是非入手してみてください。