2025/01/09
歌謡曲が好き
読まなくていい日記
imac
我が家のおんぼろiMacをなんとかしてみる記録(1)
目次
iMac (21.5-inch, Late 2015)基本スペック
外付けSSD
インストール用USBメモリの作り方
インストール先SSDフォーマット
Montereyインストール
SSDから起動
OSを新しいものに上げてみたい
macOS 15 Sequoiaの起動時間
一応ベンチマーク
歌謡曲サイトとは思えないタイトルなのですが、当サイトの更新やプログラム的な開発にも使っている我が家のメインなパソコン、古いんです。
2015年モデルですから、今年は2025年!ついに発売から10年経過したというものであります。
実際にワタシが購入したのは2016年の年末。2017年のお正月に頑張っていろいろ設定していたのを思い出します。当時はサブスク配信の音楽サービスもまだまだで、当時は実際にPC内に音楽ファイルを置き聞いていたというものです。クルマや外出時には必要な楽曲をiPodにコピーして聞いてたんですね。なんとなく牧歌的な感じがいたします。それだけ音楽を聴く環境も楽曲を管理する環境も大きく変わりました。ちなみにSpotifyの日本進出は2016年で、当時日本人アーティストはほとんど配信対応していなかったのです。
木曜日のタマネギ:iMacを買いまして、2日がんばった話
https://www.thursdayonion.jp/article.php?article=968
強がっていましたが、結局子供達はWindowsのPCの方が良いとアルバイトで貯めたお金で新しいPCを購入、iMacはずっとワタシの手元にあります。macOSがバージョンアップする毎に遅くなり、そしてそのOSバージョンアップも2021年のMontereyを最後にその後は対応されなくなっています。
当時購入したiMacは最も廉価版だった「iMac (21.5-inch, Late 2015)」で当時の直販価格は126,800円と今から思えば恐ろしく安価です。なお、現在のM4チップを搭載したiMacは最も安いもので198,800円となります。もちろん性能差がありますし、物価は上がっていますので20万円を切る価格を維持しているのは頑張ってるとは言えましょう。
iMac (21.5-inch, Late 2015)基本スペック
iMac (21.5-inch, Late 2015)
さて、そのiMac、遅いなぁと思いながらもネットを見たりSpotifyなどで音楽を聴くことに対してはそれほど困ってはいません。体感的に遅いということを除けばです。
・CPU:1.6GHzデュアルコアIntel Core i5(多分Intel i5-5250U)
・メモリ:8GB(多分DDR3・1867MHz)オンボード固定のため増設できない
・ストレージ:1TB Fusion Drive(SSDとハードディスクを合体させて高速化を図ったもの)
ここだけはオプションで追加した
・グラフィック:Intel HD Graphics 6000
当時は高速でデータを読み書きできるSSDは高く、次善の策としてのFusion Driveなので、まだましとは言えますが、なによりハードディスク自体が遅いのでありますね。そして今時8GBのメモリはスマートフォンですら搭載している容量です。さすがに前時代的ですし、増設や交換ができない仕様というのも廉価版ならではとなっています。
さて、このiMac、メモリの増設も交換もできない仕様ですので本体を開けて中を見る機会はこれまで一度もありませんでした。このタイプのiMacはディスプレイを両面テープで固定しており、この両面テープを慎重に剥がして、内部の接続ケーブルを壊さないように外さない限り内部にアクセスできません。これは非常に面倒です。今回遅い要因はディスクにあると考えまして、まずSSDの外付けから起動することで速度を改善できるかをチェックしてみます。あわせて最新OSに更新できるかも確認してみます。
なお、現状は電源スイッチを入れてからログイン画面が出現するまでは51秒程度です。
現状の起動時間:ログイン画面まで51秒
その後デスクトップ全体が出現するまで2分ほどは待たなければならないでしょう。(パスワード入力時間を除く)
現状の起動時間:デスクトップアイコンが出そろうまで2分12秒
外付けSSD
まず、本体をバラすのをやりたくないので、今回はM.2タイプの512GBのSSDを外付けケースに入れてみます。用意したSSDはcrucial社製のCT500P2SSD8JPで、2020年製。知人から譲って貰いました。ここの初期投資が抑えられたのが今回の実験です。ちなみに現在SSDも安くなって1TB程度でも1万円未満で買えるのではないでしょうか。
現在利用中であり、このMacで利用できる最新OSであるMontereyをまっさらにインストールしてみます。今回はUSBメモリにMontereyの起動ディスクを作成し、ここから起動してSSDの中にOSをインストールします。元のデータなどを復元しない完全なまっさらなOSを作ってみて状況を見てみます。
インストール用USBメモリの作り方
備忘録として書いておきます。
Apple:macOSの起動可能なインストーラを作成する
https://support.apple.com/ja-jp/101578
基本的な手順はAppleのサイト手順通りです。
・USBメモリは32GB以上が望ましい。名前はアルファベットのみで短く付けておく。「OS」とか。
・USBメモリはディスクユーティリティでフォーマットを「Mac OS拡張(ジャーナリング)」方式を「GUIDパーティションマップ」としてボリュームを消去。APFSではうまくいかないはず。
・App StoreからMontereyをダウンロードします。ダウンロードが終わると自動的にMontereyのインストール画面が起動しますがインストールを終了してファイル「Install macOS Monterey.app」をApplications(アプリケーション)フォルダに移します。
・ターミナルを起動して
sudo /Applications/Install macOS Monterey.app/Contents/Resources/createinstallmedia --volume /Volumes/[USBメモリの名前]
と起動します。
・USBメモリはすべて消えるので確認の「Y]を入力。
時間がかかる。100%まで表示してプロンプトに戻ったら完了。
インストール先SSDフォーマット
外付けケースに組んだSSDをMac本体のUSBポートに接続し、ディスクユーティリティでAPFSとしてボリュームを消去する。
Montereyインストール
SSDとインストール用のUSBメモリをUSBポートに差してMacを起動。リンゴマークでOptionキーを押し続けると起動メニューが出る。
「Install macOS Monterey」と表示したUSBメモリから起動し、回復画面からMontereyをインストール。このときインストール先を接続したSSDにする。
SSDから起動
インストールが終わったら再起動、同様にリンゴマークでOptionキーを押し続けると起動メニュー、こんどはSSDから起動し初期セットアップを行う。
基本的にはこれだけ、まだApple Accountも設定していないまっさらなMontereyはさすがに起動後はまぁまぁ快適ですが、起動するまでが少し長い。これはSSDが「外付け」だからと思うのであります。蓋を開けてPC内にこのSSDを付けられればかなり早くなると思うのですがどうでしょうかね?
OSを新しいものに上げてみたい
今はテスト段階ですので、OSも上げてみようと思います。というのも2015年モデルのiMacは2021年に発表されている「macOS 12 Monterey」までの対応で、その後新しいPC用には「macOS 13 Ventura」「macOS 14 Sonoma」「macOS 15 Sequoia」と3世代OSがバージョンアップされています。アプリケーションなどは概ね3世代前までのOSしか対応しておらずサポートを打ち切る場合もあろうかと思いますので、OSが新しい方が(重いとは思いますが)何かと便利です。
その対応切れのMac本体に新しいOSをインストールするための仕掛けを有志が作っています「OpenCore Legacy Patcher」というものです。
github:OpenCore-Legacy-Patcher
https://github.com/dortania/OpenCore-Legacy-Patcher/releases
このパッチをインストールすることで、OS起動時に対応Macであると誤認識させ、新しいOSを起動、インストールできるというものです。ただし、公式ではないので使えなくなる場合もありますし、今回はうまくいっても次回はどうかはわかりません。
上記リンクから「OpenCore-Patcher.pkg」をダウンロードしてインストールします。使い方は詳しいサイトがいくつもありますが、あくまでも自己責任です。うまくいかなかったり起動しなくなったりする可能性がありますので、別のPCがある状態ではじめます。今回当サイト管理者のPCはとっくに保証期間も切れ、動かなくなったところで別のPCを買えば(痛いけど)いいという割り切りでやっています。多分「元の環境」には戻せるはずですし。
このOpenCore-Patcherを入れると、今まで「最新」と表示されていたソフトウエアアップデート欄にmacOS Sequoia 15.2が現れます。ここからアップデートすればOK。(後述のとおり、macOS Sequoiaをクリーンインストールしようとすると無線LANが使用できずインストールができないため、一旦MontereyをインストールしてOpenCore-Patcherを当ててからアップデートする形の方が面倒は少ないと思われます)
ちなみに「macOS 15 Sequoia」を「iMac (21.5-inch, Late 2015)」に入れますと、インストールはできたものの無線LANが使用できず、内蔵スピーカーも鳴りませんでした。OSインストール後に再度OpenCore-Patcherをインストールし、ボリュームパッチを入れることで復旧します。つまり当初はネットワークが動作しない状況なので、OpenCore-PatcherをUSBメモリなどで持った状態でインストールしないとその先で「詰む」ことになります。
macOS 15 Sequoiaの起動時間
軽く必要なアプリケーションをインストールして起動時間を計ってみます。
SSD・新OSでの起動時間:ログイン画面まで1分28秒
SSD・新OSでの起動時間:デスクトップアイコンが出そろうまで1分55秒
あまり変わってねぇなぁというか、外付けSSDからの起動はシステム上外部のSSDを認識するまでの時間が長くかかるので仕方がない面はあります。しかし、その後の起動が早い。動作にサクサク感まではありませんが、まぁ、極端に頑張ってるな感はなくなったと言えましょう。
取り急ぎWEBブラウザとSpotify、そして最低限仕事ができるようにMicrosoft Office 365とAdobe Acrobatをインストールしています。夜間に少し重めな処理をさせてみましたが、特段に動作に問題はなさそうです。でもなんか微妙。
一応ベンチマーク
一応ですが、ざっとPC速度を測れるnovabenchを実行。
今回の SSD・新OS
ストレージスコア。シーケンシャルリードが374MB/s
元のfusiondrive
ストレージスコア。シーケンシャルリードが302MB/s
参考:職場のMacBookPro 13inch 2020
ストレージスコア。シーケンシャルリードが2,170MB/s
うーん、あまりにも違うというか、ストレージの改善が思ったよりされていないというのがいえましょう。一応このMacは外付けUSB3の規格なので転送速度は5Gbps(625MB/s)なわけで、まぁ、これ以上の高速化は難しいとはいえます。OSの差はありますが元の方がトータルスコアがいいという残念な結果になっています。それだけに2020年モデルと最新ではないとはいえまぁまぁサクサク動作している職場のMacBookのほうがよほど快適であることが数字的にも明らかになっています。
ちなみに今回用意しているSSDはPCI Express 3.0 x4なので本来32Gbps(4,000MB/s)で転送でき、メーカー公称値のシーケンシャルリードは2,300MB/sとしています。実際にそんな数字が出るとは思えませんが、外付けで運用する場合転送速度は今までとそう変わらないということになってしまいます。
職場のMacbookは世代が違い、CPUの差もメモリの差もあるとはいえ、大きな差は「ストレージ」であることは明白です。ワタシのiMacはfusiondrive仕様なのでApple SSDスロットに純正のSSDが刺さっているはずです。ここにSSDをアダプタを介して直接差せば・・・もう少し早くなるんじゃね?そのためには「開腹」が必要になります。悩みますねぇ。
ってことで来週に続きます。
追記:昨年奥さんが買ったMacBook Air 13インチ M3 2024モデルは流石に高性能です。たまに貸してもらっていますが、いいなぁ・・・
奥さんのMacBookAir