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いまさらですが、さようなら「スターデジオ」


2025/05/29  歌謡曲が好き

目次
  1. スターデジオとはどのようなサービス?
  2. (家庭用)スターデジオ終了
  3. これからの楽曲収集

CS放送で有線放送的な音楽サービスを行っていた「スターデジオ」が終了していたことにいまさら気がつきました。
カラオケなどのサービスを提供している第一興商が1996年から開始した音楽ラジオチャンネルで、有線放送的にジャンルを分けた100チャンネルが提供されていたものです。現在は業務用のみ提供しています。

スターデジオとはどのようなサービス?


当時のサービスを振り返ってみましょう。当サイト管理者が最初にスターデジオを契約したのは2002年頃だったと思います。2000年から始まったBSデジタル放送は当時高価格だったBSチューナーやハイビジョンテレビが必要で、アナログBS放送はNHKとWOWOWのみ、音楽放送を結構やっていた印象のBS放送を指をくわえ横目で見ていたわけですね。
ちょうどその頃ジャパネットたかたのテレビショッピングでスカパーチューナーとアンテナセットで5千円くらいで販売して、5,000円相当の金券だったかチャンネル無料券だったかをプレゼントという実質無料キャンペーンをやっていて(多分当時専用通販チャンネル「ジャパネットスタジオ242」が開局したこともあったのだろう)飛びついたというわけです。このときに契約したのがライブなどを放送する音楽チャンネルと「スターデジオ」で、何が素晴らしいってテレビを点けずに音声だけをミニコンポに繋いで音楽を流しっぱなしにできたり、さらには録音できるじゃないか!ってことに気がついちゃったわけです。
当時のスターデジオの聴取料金は月額1,500円(税別)、別途スカパーの基本料金が必要でしたが合計2,000円程度で24時間放送、そして、このスターデジオ、あくまでも「放送」でありますので、音楽配信サービスに対応しない山下達郎さんやジャニーズ事務所の各アイドルの皆さん、西村知美さんなどもそうですが、そういう制約が全くなく聴くことが可能でした。
そして、チャンネル毎に決まったスケジュール、決まった選曲で毎週「番組」として流れていますので事前にどの曲が流れるかを確認することができました。

2020年当時のスターデジオチャンネル表
https://www.thursdayonion.jp/txt/20250529_01.pdf

例えば413チャンネル「80年代J-POPヒッツ」を選択すると月曜日の4:00を起点に4時間選曲表通りにフルコーラスで曲が流れます。以降8:00・12:00・16:00・20:00・24:00と同じプログラムが月曜日4時まで繰り返されます。

 ある週の413チャンネル80年代J-POP番組表
ある週の413チャンネル80年代J-POP番組表
スカパーチューナーはプログラム視聴が可能なので月曜日4時からは413チャンネル、8時からは414チャンネル~と設定しておいて、パソコンの側で録音、最後に1曲毎に切り出してタイトル名やアーティスト名を付与という仕掛けを作りますと、最新ヒット曲から懐メロ、戦後から60年代を特集する「昭和流行歌」なんてチャンネルもありますから軽く1週間で400曲以上、1ヶ月で1,600曲程度は録音される計算になります。重複を取り除いてとかいう作業の方が大変なくらいです。

2010年頃にデジタル音声出力が可能なチューナーに買い換え、パソコン側もデジタルのままで音声劣化少なく録音できる仕掛けを導入、しかし、過去楽曲がある程度そろったこと、最新曲を追いかける必要性が少なくなったこと、さらには音楽配信サービスの充実で録音楽曲を聴く機会が極端に減ったことを理由に現在は解約してしまいました。(その間USENの株主になったことで家庭用有線放送を引いた時期もあったというのもあります)

(家庭用)スターデジオ終了


スカパー自体も「プレミアムサービス」として提供しているサービスを縮小している状況にあったようで、2023年にこのような告知を出しサービスを終了することを発表しています。同時に最盛期400チャンネル以上を誇ったスカパーの「プレミアムサービス」もハイビジョン放送を行わない多くのチャンネルを廃止しています。これはハイビジョン対応チューナーではスターデジオが利用できないため、スカパー側が対応を終了させたかったという面もありましょう。音声サービスとはいえ100チャンネル分の帯域を使うため衛星利用費用が高額である面もありますね。

スカパー!プレミアムサービス・プレミアムサービス光 「スターデジオ(100ch音楽ラジオ)」衛星放送サービス終了のお知らせ
https://www.stardigio.com/information/detail/27?page=3

スターデジオの名称自体は業務用としては残っており、現在も月額4,400円(税込)で光回線を経由する形での提供を行っています。直接的な「ネット」を経由していないためかこちらもジャニーズ系アーティストも含め特に制約なく流れているように見えます。個人利用は受け付けていませんが、専用チューナーレンタル料込みで思ったより安く契約できるんですね。宝くじが当たってワタシが喫茶店開けるようになったら検討しましょう()USENの同様なプランよりは安いようにも見えますね。

このスターデジオ、開局直後の1998年にレコード会社各社より訴訟が起こされることになります。ワタシ同様録音に使う人も多かったと思いますし、デジタル録音できることで音声劣化もないこともありレコード会社側は「私的複製」ではないという主張でした。当時は事前に細かな演奏開始時間と演奏曲目を知ることができましたから、それも問題であるとしました。
結果的に一審では「著作権法上の放送」であると認定、「受信者による録音も私的複製に該当」というスターデジオ側の主張が認められる判決になります。二審ではレコード会社との和解が勧告され、演奏開始時間の告知は行わないこと、新譜の演奏を4日以上禁止する(結果的に水曜日発売の楽曲を月曜からのプレイリストに入れられることになる)こと、アルバムの一括再生は行わないことなどが行われています。他のチャンネルより音量が低く抑えられているのもその意味があったのでしょう。

これからの楽曲収集

それにしても今は懐かしき「S Rec」とか「午後のこ~だ」とか、悪戦苦闘しながらセットアップして、録音できたとか失敗したとか悩みながらやっていたのを思い出しますね。先人たちに感謝です。
なくなって1年以上経ってから言うのも何ですが、スターデジオがなくなってしまいましたら、特に配信対応がされず、レコードやCDの入手が難しい過去のアーティストの楽曲を「正規に」聴く方法というのはなかなか厳しくなっているなというのが感想です。
もとよりスターデジオにしても有線的なサービスにしても「今」聴きたいという需要に応えてはくれないシステムですので、どうしても録音してあとで聴く、そしてそれはあくまでも私的録音の範囲内でだれかれ聴かせることはできないという意味もありますし、聴けないとなると違法アップロードのネットの海から探す方法になってしまうという難しさがあります。まだYoutubeは権利者に分配できる仕掛けがあるだけ「違法アップロード」であってもマシではあるんでしょうが。

当サイトでも配信が解禁された方に対しては「もくたま特集」としての紹介を行っていますが、全く配信されていない方の場合は紹介したいのに紹介できないというジレンマをいつも抱えているというものがあります。

そして昨今は中古のレコード、CDが高騰、8cmのCDなど、当時は消耗品の如く扱われ捨てられてきたものが、高値で取引されている現状があります。当サイトのSNSも毎日1枚シングルレコードを箱からあさって紹介しているのですが、音を入れるのは制約があって難しかったりもします。正規にやろうと思うと難しいのです。

これは音楽で売る飲食店などの店でも同様。当時のレコードを聴かせることはJasracの包括契約で可能ですが、配信だったりとなると途端に破綻します。結局こちらで楽曲をチョイスできない有線的なものが次善の策となってしまうんですね。「通信カラオケ」的な業務用楽曲プレイヤーは需要がないんだろうなぁ。そりゃ店が何もしなくても勝手に選曲して自分で歌えるカラオケって店としても手間がかからず、客も歌えて満足ってWin-Winで、曲が聴きたい、当時の歌手の映像が見たいはそうじゃないものですよね。

これから昭和歌謡を楽しみたい!と思った方が、どうその楽曲に触れていくのか。配信対応が進んでいくことを切に希望しますし、そして権利者にちゃんと報いる形で聴くにはどうすればいいかなと思うんです。趣味は継続できてこそ。継続できない趣味はいつか無くなってしまうのです。

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