食品新聞 2019年1月15日
「Negicco鏡餅」完売 地元・新潟のアイドル起用で想定超える広がり
https://www.shokuhin.net/2019/01/14/kakou/ その他加工食/「negicco鏡餅」完売-地元アイドル起用-想/16385/
佐藤食品工業は昨年12月1日から、同社鏡餅CMキャラクターNegiccoの結成15周年を記念して、新潟地区限定で鏡餅商品を発売したが、想定を超える多くの店舗で取り扱いが増え、予定していた商品をすべて出荷したと公表した。
新潟地区でしか販売していなかったこの鏡餅は数量限定でネット販売も行われ北海道に住む我が家でも飾ることができたわけです。
このような企業とCMキャラクターである地元芸能人との良い関係が構築できることは素晴らしいことです。
振り返って北海道は地元タレントをキャラクターにしたCM展開は行われていますが、なかなか長く起用し続けることは少ないように思います。たとえば地元アイドルにしてもメジャーデビューしているフルーティー・ミルクス本物を含めあまり地元のメディアに紹介されないなという印象です。単発のテレビではたまに見かけたりするんですけどね。
今や全国区の活躍をする大泉洋さんすら北海道内のCMキャラクターは多くなく、長くつとめた「顔」となっているものは少ないように思います。札幌銀行-北洋銀行のカードローンなんかは随分長くなりましたが、逆に全国区になった大泉さんを使えるのはそのような一定の規模の企業でしか無理とも言えます。
ちなみにJR北海道の学園都市線増発や冬こそJRのCMなんかもやってたんですけどね。
そういうふうに思うと、NGTの事件、不祥事が地元企業に与えた影響は大きいようにも思えます。全国区の人気を誇るAKBの関連グループで地域密着を図るというNGTは地元企業にとってバックボーンが大きく安心してCMキャラクターにできるという意味もあります。しかも大人数から数人の推しキャラクターを決めることもできますから予算や規模に応じた使いやすい設定とも言えます。
特に官公庁などにはとても使いやすいともいえます。予算をかければ中心的メンバーを使った大がかりなロケ的動画も撮れますし、少ない予算でポスターを作るのも可能。新潟の地元企業や官公庁がNGTに一定の需要を求めたのは仕方ないところでしょう。
新潟駅を降り立てばJR東日本の新潟地区のキャラクターとして登場し、新潟開港150年キャラクターとしてポスターに登場し、一正蒲鉾やローソンでは全国CMにも登場しています。そのようなキャラクターとして起用した企業に対して、どのような形で事件を幕引きするのがもっともダメージが少なくなるのかを考えたときに、運営側のメッセージは重大な意味を持ちます。
そして地元の新聞メディアとの協力も惜しんではいけません。地元の新潟日報にはNegiccoとNGTの特設ページが設けられています。2015年頃からあまり更新されなくなったNegiccoのページ(その後2018年中から記事が復活する)と常に新規のニュースがあるNGTではメディア戦略が大きく異なっていたのも事実でしょう。
しかし、今回新潟日報は
新潟日報 2019年01月10日
暴行被害の山口も出演 活動継続の決意示す NGT48劇場で3周年公演 運営側の説明はなし
http://www.niigata-nippo.co.jp/entame/kennai/ngt48/20190110443782.html
このようなタイトルで記事を書きました。
これは一定の関係性を築いてきた地元有力新聞新潟日報とNGTの関係が破綻したとみて良いでしょう。
そして地元の有力新聞のスタンスが変われば当然地元企業の印象も変わる。それまで「ネットの世界の出来事」と静観していた各企業、官公庁が一斉に動き出すことに繋がったわけです。
アイドルは「偶像」